出産前の記録

出産予定日 + 7 日目【強制入院当日。陣痛はまだ来ない】

投稿日:2019年2月18日 更新日:

出産予定日から一週間が過ぎた。
ということは、強制入院の日を迎えてしまったということ。

奥さんは朝起きたらやっぱり元気がない。
かなり落ち込んでいる様子。

1時頃には激しい胎動の痛みで、3時頃からは下腹部が痛みで眠れなかったそうだ。
特に下腹部の痛みは強く、一度は眠っていたのに起きてしまったほど。
が、痛みはそのまま引いてしまって、5時頃には眠ってしまったらしい。

2時間もの間、10分か15分間隔で強い痛みが襲ってきたと言っていた。
「もうちょっと痛くなったら病院に連絡しよう」と思っていたら、痛みが引いてしまったとのこと。
期待しただけに落胆も大きい。

そりゃ2時間も続けばね……。
誰でも期待というか「いよいよかな?」とは思うよなぁ。
というかそんな痛みに2時間もよく耐えた。

僕は隣で眠っていて、気付くことはなかった。
(胎動の痛みのときはまだ起きていたけど)
起こすまいと声を殺していたんだろうか。
叩き起こしてくれればいいのに。

奥さんはこういうとき一人で頑張っちゃうんだよなぁ。
ちょっとくらい周りにぶち撒けてもいいと思うんだけど。
結婚当初よりはだいぶこぼれるようになってきたけど、もっと吐き出していい。と思う。

この期待しては落ち込んで……という流れをどこかで感じたことがあるなぁ、と思っていたのだけど、思い出した。
妊娠のときだ。

結婚して割とすぐに子どもを作ろうということになって、クリニックにも通いながらいろいろと試した。
それでもやっぱりすぐにはうまくいかない。
「今度はできたかも!」と期待しながら、生理が来るたびに落ち込んでいた。
それが精神的にも不安定になることが多かったように記憶している。

奥さんも仕事が忙しいので、疲れ切ってセックス自体ができなかったこともしばしば。
当然、排卵の時期を見ながらタイミング法も試していたので、その時期を逃すことは致命的なこと。
ひどい落ち込みようだった。
人生で初めて「取り付く島もない」という状況を味わったのがこのときかも知れない。

でも結局、始めてから1年ちょっとで妊娠することができた。
人工授精を試してわずか1回目のこと。
奥さんはもちろん喜んでいたけど、どちらかというとホッとしたような、肩の荷が降りたような表情だった。
年齢的なこともあったし、プレッシャーもあったんだろうな。
直接言葉をかける人は居なかったけど、それでも心のどこかで期待されていたことは僕でも分かる。
その重圧から解放された安堵感があったんだろうと思う。

妊娠はいつできるか、いつかできるのか、それさえ分からなかった。
でも、今回は終わりが見えている。
このまま永遠に妊娠したままということは有り得ないんだから。
もうちょっとだ。

明日から陣痛促進剤の投与が始まる。
奥さんは当初薬に頼ることを嫌がっていたけど、今日先生と話をして決断したらしい。

陣痛促進剤を投与してもすぐ効く人と全然効かない人が居る。
全然効かなかった場合は、一週間くらい産まれない可能性もあるそうだ。
奥さんも陣痛促進剤が効かなかった場合、妊娠42週目に突入する可能性が出てくる。
そうなると、胎盤の働きが弱くなったり、胎児への負担が増えたりするので、病院側としては帝王切開を検討せざるを得ない。

「お腹を切るくらいなら、お薬を早めに使って自然に産みたい」
それが奥さんの出した結論。
本人がそう決めたのならば、僕は全力でそのサポート役に回ろう。

陣痛促進剤の投与は、陣痛室という部屋で一日中点滴によって行うらしい。
僕はてっきり一回投与すればしばらく効果が持続するものだと思っていたけど、ずっと身体の中に入れ続けないといけないそうだ。
奥さんが入院している病院では、9時〜16時くらいまでぶっ通しだそう。
(もちろん食事の時間くらいはあるだろうけど)
しかも明日投与して効果が無ければ、また次の日も一日中点滴をしないといけない。

これは想像以上にツラいぞ……。
陣痛室は一人きりで、周りの環境に変化がまったくないから、精神的にしんどくなる人も多いらしい。
そうだろうな……。
容易に想像できる。

奥さんもこういうのは苦手なはず。
一日置きでも大丈夫みたいだから、無理のない範囲でやってほしい。
まずは自分の体調優先で。

もうちょっとだ。
焦らず、頑張ろう。

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きーやん

38歳で初めて子どもを授かりました。「本業は父親」をモットーに、当事者として育児に奮闘中。その中で感じたことや考えたことを、体験ベースで記事に書いています。子どもの教育資金などを蓄えるため、副業や投資についても試行錯誤の日々。

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