子どもの成長の早さには日々驚かされます。
うちの子はまだ 2 歳なんですが、こちらが思っているよりも多くのことを理解しているんですよね。
単語を知ってるとかそういうレベルではなくて、空気を読むというか、状況を察するというか。
子どもなりにいろんなことを感じて判断しているんだろうなぁ、と思います。
この記事ではそのあたりのことを掘り下げてみようかと。
子どもを見くびってはいけない
今日、こんなツイートを見かけました。
これに「子どもたちは何にもわからず強制的に黙食させられてるんだ!」とか意見がついてるけど、子どもたちはただならぬ雰囲気を感じて、わりと正確な知識のもとで自分たちにできることをしようと協力してくれてるよ、「何もわからない子どもたち」とか言う人は子どもたちを見くびって馬鹿にしてるよ https://t.co/7dDCEDVbcx
— kamekura(尊茸攘筍派) (@kamekurasan1) April 23, 2021
これに「子どもたちは何にもわからず強制的に黙食させられてるんだ!」とか意見がついてるけど、子どもたちはただならぬ雰囲気を感じて、わりと正確な知識のもとで自分たちにできることをしようと協力してくれてるよ、「何もわからない子どもたち」とか言う人は子どもたちを見くびって馬鹿にしてるよ
これは、
「小学生はちゃんと黙食できてるのに、居酒屋とかで馬鹿騒ぎするバカはなぜ居なくならないんだ」
というツイート(引用部分)について反応したものですね。
「子どもはちゃんと分かっていて、その上で自分たちができることをしている」と。
僕もこの考えに賛同します。
子どもは絶対に理解してますよ。
特に「自分たちにできることをしようと協力してくれてる」の部分は間違いないですね。
子どもは子どもなりに、自分は何ができるかを考えてるはずなんですよね。
特に周りの大人たちがお願いをしてきたり、困っている素振りを見せたりすると、おそらく瞬間的に(そして本能的に)自分が何をすべきか(どうした方がこの人たちは助かるか)を察しているのだと思います。
もちろん「なぜ黙食しないといけないか」までは完全に理解することは難しいでしょうが、「病気が広がらないためには、こうした方がいいんだな」ということは間違いなく理解した上で協力してくれているはずです。
子どもを見くびってはいけません。
マジで。
2 歳でも会話は成立する
うちの子も「そんなことまで分かるのか」と驚かされることが度々あります。
日常のことなので些細なことばかりですが、それでも僕が想像する「2 歳児」よりもずっと理解が早いんですよね。
言葉を理解してるのか状況を把握してるだけなのか分からんけど、こちらの言うことはだいたい理解できるようになった。
すごいなー。
— きーやん@新任パパ (@papa_no_nikki) April 24, 2021
例えば、母親(奥さん)が仕事に出てしまったとき、ちょっと前まではずっと(何時間も)泣き叫んでいたんです。
僕がいくらなだめても抱っこしても、「おがあさーん(TOT)」とまったく泣き止まなくて。
ところが、最近はしばらくぐずることはあっても、すぐに立ち直るようになってきたんです。
おそらく、「いくら泣いても母親が戻ってくることはない」ということを理解してるんでしょうね。
それに、「お仕事はとても大切なもので、決して自分を置き去りにして遊びに行ったりしたわけじゃない」ということも分かっているはず。
母親に会いたい気持ちはあるでしょうから「全然平気!」ではないでしょうが、子どもなりに状況を理解して気持ちを整理しているのだと思います。
あとは言葉についても理解がかなり進んできていますね。
ご飯のときに「○○食べる?」とか、着替えのときに「何が着たい?」とか、こちらの質問に対してほとんど適切な回答ができています。
そのときの状況や話の流れから解釈している場合もあるでしょうけど、何の脈絡もない質問でもちゃんと答えてますからね。
2 歳で会話が成立するとは思っていなかったので、本当に驚いています。
「このお菓子食べたらお風呂入ろうね」とか「これ見たらテレビ消そうね」とか、そういう「約束」の意味もちゃんと理解しています。
(理解してるから守るかというと、それはまた別の話ですが……)
ちゃんとこちらの意図を汲み取っているんですよね。
本当にただただ感心するばかりです。
大人に気を遣う子ども - 『甘々と稲妻』より
そんなことを考えているとき、たまたま『甘々と稲妻』という漫画を読みました。
どんな内容かというと
妻を亡くし、ひとりで娘の子育てに奮戦する数学教師・犬塚。料理が苦手で小食で味オンチな彼は、ひょんなことから教え子・飯田小鳥と、一緒にごはんを作って娘と3人で食べることに!!
という感じです。
これだけ読んでもよく分からないと思いますが(^^;)
僕はこの主人公の父親に感情移入しすぎて、ちょっと泣きそうになりました(まだ 3 巻までしか読んでないのに)。
独身時代に読んだらきっと「ふーん」で終わっていました。
立場や状況が変わると、受け取り方もまったく変わってきますね……。
その『甘々と稲妻』でこんな場面がありました。
(『甘々と稲妻』3 巻 P.165,166 より)
3 人で一緒にごはんを作る「ごはん会」ができなくなるという話を、娘のつむぎにしたときのシーンです。
つむぎはごはん会を本当に楽しみにしてたんでしょうね。
それができなくなると聞いて相当悲しいはずなんですが、それを出すまいと必死に我慢している表情がこれですよ。
いやー……。
我が子にこんな顔されたら、親としてはやるせないですよね……。
「やってしまった……」と心から後悔することになる瞬間です。
子どもがこうして我慢するということは、「やりたいと言っても仕方がない」ことや「そんなことを言ったらお父さんや他の人を困らせる」ことまで理解しているから。
その上で、自分の「やりたい」という気持ちをどうにか抑えようとしているから、こんな表情になってしまうんですよね。
子どもが状況を正しく理解して、周りの大人まで気遣っていることがよく分かる、非常に印象的なシーンです。
一応料理がメインの作品ではありますが、心理描写も非常に細やかで、共感したり考えさせられたりするシーンがいくつもあります。
「子どもは何に対してどんなことを感じて、どう考えているのか」という視点で読んでみるのも面白いかも知れません。
日常こそ一つ一つを大切にしよう
なので、子どもと接するときは「こちらの言葉や行動の意味を理解している」ことを前提にする必要があると思います。
何気ない声かけやちょっとした仕草からも、子どもはいろいろなことを読み取っていると考えるべきで。
それに気が付いてからは、子どもに対する態度も改めて考え直すようになりました。
しんどかったり他の用事をしてるときなど、つい適当な返事をしてしまうこともありますよね。
イライラしているときに声を荒らげたり、キツい言葉を使ってしまうことも……。
(人間だもの……)
たぶん子どもはそれらもすべて感じ取っています。
「いま適当な返事された」
「でもお父さんお母さん疲れてるだろうなぁ」
「イヤなことがあってイライラしてるのかなぁ」
……って。
もちろん、ここまで明確に言語化してるわけではないんでしょうけど。
でも、だいたいのニュアンスや雰囲気は理解しているはずです。
「どうせ分からないだろう」とか「しばらくすれば忘れる」なんて思ってたら、きっと痛い目に遭う日が来ます。
日常の一つ一つを大切にして、なるべくちゃんと接するようにしたいですね。
でもまぁ常に真正面から相手してたら身がもたないので、できる範囲でですが……。
あとは、ネガティブな言葉もできる限り使わないように心がけています。
しんどい、疲れた、だるい、眠い、ムカつく、鬱陶しい……。
挙げていけばキリがないですが、気を抜くと口をついて出てきそうになります。
あんまり溜め込むのも健康に悪いですが、子どもの前では控えるようにしたいですね。